2022年11月にChatGPT4が公開され、世界中に大きな衝撃を与えていることはご承知の通りです。加えて、開発したOpenAI社へ投資するマイクロソフト社は2023年2月に、ChatGPT(GPT-4)の技術を利用したAI搭載の新しい検索エンジン、新しいBingを発表し、3月にはマイクロソフトのブラウザである”Edge”にEdge copilotを搭載しました。
これらの機能については
【その1】ChatGPTとBing AIの比較 Edge Copilot
【その2】ChatGPTとBing AIの比較 拡張機能について
でも説明していますのでご一読ください。
社会的にもChatGPTの是非が世界的に問われている状況ですが、水をあけられた感のあるGoogleも黙ってはなく、3月にGoogle Bard(吟遊詩人)という対話型AIサービスをイギリスとアメリカでテスト的に提供を開始してきておりました。
4月18日から日本でもテスト的に利用開始できるようになったとのことで、実際に利用してみました結果を速報します。
5月11日には日本語での利用が可能となっています。
Google Bardとは
ChatGPTは、OpenAIの開発した言語処理モデル(LLM: Large Language Model(大規模言語モデル)を搭載したAIチャットボットです。
Google Bardは、Googleが開発した言語処理モデル「LaMDA」を搭載したもので、ChatGPTとは育ちが違うAIチャットボットというイメージかと思います。
LaMDA は、Language Model for Dialogue Applications の略です。
言語処理モデル(LLM) は、大量のデータをもとに学習させ、意味理解、生成、要約、翻訳、校正をさせることが可能とした、人工知能(AI)の一種です。
Googleが公開した”Bard”について実際に利用していく手順を以下に記載します。
Google Bardを利用してみる
利用開始まで
以下のリンクから登録します。現在順番待ちが必要になっているので、その手続きをしていきます。
Googleアカウントで登録します。登録したメールアドレスまたは電話番号を入力します。
以下の規約確認の画面となり、確認してOKであればチェックして次へ進みます。
これで順番待ちの予約が完了します。10分程度でメール(または電話)へ返信が来るので待ちます。
すると、約10分後、順番が来たことを知らせる以下のメールが来ました。
「Take it for a spin(試しに使ってみる)」をクリックします。
また、規約に同意する画面になり、確認の上同意します。
これで利用可能となります。
利用方法
以下のようなメッセージが現われますが、「Got it」をクリックしましょう。意味は右側に和訳を貼っておきますがあまり気にする必要はなさそうです。
使い方としては、下の入力枠にプロンプトを入力することになるので、基本はChatGPTと変わらないようです。
実力を確認する
お決まりの質問
これまでChatGPTやBingへしたのと同じ質問をしてみます。2022年サッカーワールドカップの優勝国に関する質問です。
日本語はまだダメ
すると、以下のように英語で返答されました。その訳を付記しますが、日本語ではまだダメだということです。
英語で質問する
そのため、以下のように英語で質問しました(DeepLで英訳してからのコピペです)
そうしますと、以下のような回答がきました。
なんと、ChatGPTでは2021年以降の情報は回答出来ませんでしたが、その後の情報を難なく回答しました!
どこまで最新の情報を持っているか聞いてみる
そこで、もう少し新しい最近の質問をします。3月のWBC優勝国についてです。
完璧です。しかも日本の3度目の優勝という情報まで教えてくれました。
文章作成能力はどうか
ChatGPTとは違い、2021年以降の情報も持ち合わせていることが確認できました。これはかなり優秀な機能であると思います。
それでは、ChatGPTのように、ある指示の下で文章を作成する能力についてはどうか、以下の指示をしました。
「ChatGPTとはなにか説明しなさい」
その回答は以下のような内容です。ここでは簡潔な文章を載せましたが、もう少し長い文章も作成できており、ChatGPTと同等の能力を持っているのではないかと思われる結果でした。
5月11日 日本語で利用可能になりました
Googleは5月11日から日本語でもサービスの提供を始めると発表しました。
早速立ち上げてみると、下のように日本語での案内になっています。
翻訳の手間が省け、かなり便利になったと思います。
まとめ
4月18日に利用開始可能となった、Google Bardについて、利用登録して使用してみました。
まだ英語だけの利用になりますが、最新情報を検索した回答や文章作成ができること、文章生成能力もChatGPTと同レベルと思われることから、今後日本語での利用が可能となれば、かなり有用なツールとなることが期待できそうです。
5月11日から日本語の利用が可能となり、さらに便利になりましたので、活用していきたいと思います。
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